金貨を含めた金投資の実際

世界経済だけでなく世界平和についても明確な見通しがもてない現代では、預金よりも金を資産として保有する傾向が世界的にみられています。

米ソ冷戦時代に、核戦争に対するリスクヘッジとして金が大量に買われていたことに由来する「有事の金」は、今も昔話に留まるものではありません。冷戦当時は、スイスでは、核シェルターを作ってそのなかに金貨などを持ち込んで保持する傾向が多くみられていました。そのあとは、「有事の金」は利益確定のチャンスとして考えられるようになり、イラク戦争時にも大量に換金され、金の価値が大きく下落することがありました。しかし、現代では再び、地政学リスクが生じると株価が暴落し、逆に金の価値が跳ね上がるという様相をみせています。

世界各国の政府や中央銀行は、輸入代金の決済や為替介入資金のために貨幣用の金を保有しています。日本ではあまり考えられませんが、海外では、数日の間に自国の通貨が大幅に安くなり紙幣が紙切れ同然のような扱いとなることがあります。

金はリスクを回避するための、世界的な信頼のある無国籍通貨として認知されています。デフォルトを引き起こす債務問題や財政問題がいつ起こるがわからない時代にあって、ペーパーマネーよりも実物資産である金を保有することで心理的な安心感が形成されるということでしょう。金には、金貨を含めさまざま種類があり、投資への向き、不向きもあるため、目的に合わせて購入することが大切です。